関節リウマチと貧血

今年も健康診断で、貧血と診断された。血清鉄はよく基準値を下回るが、今回はヘモグロビンも基準値以下だった。

小学生の頃からたまに貧血と診断されていたので、特に気にしていなかったのだが(自覚症状もない)、健康診断の結果を遡ってみたら、どちらかというと悪化しているし、とても悪い年がある。​

今年は試しに鉄分入りのマルチビタミンを飲んでみている。​
それにもかかわらず結果が悪かったので、栄養が吸収されていないのかと調べていたところ、タンニンやカフェインが多い飲み物を鉄分を一緒に摂ると吸収が阻害される、という話が出てきた。​

サプリを飲むタイミングで台湾茶を愛飲しているのでこれが原因か、と思ったが、よく調べると最近の説によるとタンニンはさほど気にしなくて良いということになってきたらしい。

かつて、鉄剤と緑茶(お茶)を一緒に飲むのはもちろんのこと、鉄剤服用の30分から1時間前後は緑茶を飲むべきではないといわれていました。これは、緑茶に含まれるタンニン酸と鉄とが結合して水に溶けにくい物質が生じ、鉄がうまく吸収されなくなると考えられていたからです。​
しかし、現在ではそのような問題はないといわれています。確かに、タンニン酸は鉄の吸収に影響を及ぼしますが、鉄剤に含まれる鉄の量は100mg。そのため、これだけ多くの鉄が含まれていれば、タンニン酸によって吸収が阻害される鉄の量はごくわずかで、あとの大部分はそのまま吸収されると考えられているのです。​
現に、ある調査で、鉄欠乏性貧血にかかっている女性に、水もしくは緑茶と一緒に鉄剤を飲んでもらったところ、どちらも貧血が治った割合が9割以上で、重い副作用も起きなかったことが確認されています。​
こうしたことからも、鉄剤とお茶を一緒に飲むことは問題がないといえます。​

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では何が問題かと思ったら、​そもそもリウマチ患者は貧血になりやすいらしい!

もう長くリウマチ患者をやっているのに、基本的なことを知らなかった。​確かに、罹患してからのほうが基準値を下回る頻度が多い。もともと貧血気味なうえに、リウマチになって、数値が悪化しているということだろう。

以下、非常に参考になったクリニックのサイトのブログより引用:

リウマチ患者さんに多い貧血​

リウマチ友の会の調べでは、リウマチの合併症として一番多いのが「骨粗しょう症:47%」で2番目に「貧血:33.6%」と続きます。(リウマチ白書2015年調べ)​

(中略)

貧血が多い原因​

リウマチや膠原病の患者さんに、貧血が多く起こる原因として炎症性サイトカインの存在が挙げられます。​

IL-1やTNF-α、IL-6といったリウマチ・膠原病に影響を及ぼす炎症性サイトカインによって貯蔵鉄の利用障害や消化管での吸収抑制などが起こり、貧血を引き起こすと考えられています。​

(中略)

リウマチ患者の貧血の治療法​

関節リウマチ患者さんの鉄欠乏性貧血の原因は慢性炎症にあります。つまり鉄が出て行ってしまうことによって起こる貧血ではありません。その為、鉄を補充しても、その鉄をうまく赤血球に利用することができません。​

リウマチの合併症「貧血」について|とうきょうスカイツリー駅前内科
リウマチや膠原病には、非常に多くの合併症が存在します。それは疾患の特異性だったり、また治療による副作用による場合もありま

なんと、鉄分を摂っても利用できないのか。お茶のせいじゃなかったようだ。しかも、鉄を補充してもあまり意味がないという。

この種の貧血に対して特別な治療法はないため、その原因になっている病気を治療します。貧血の原因になる病気が治療によっても改善しない場合は、骨髄を刺激して赤血球の産生を促すエリスロポエチンまたはダルベポエチンという薬が投与されることがあります。鉄分やビタミンを余分に摂取しても治療には役立ちません。

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/13-血液の病気/貧血/慢性疾患に伴う貧血

​MSDマニュアルのプロフェッショナル版にも詳しく記載されているが難しいので割愛。

 

関節リウマチ発症直後はとても疲れやすかったが、それが普通になって慣れてしまったのか、改善したのかわからないが、今は疲れやすいという自覚症状があまりない。

貧血も血管迷走神経反応(VVR)と稀な立ちくらみ以外は感じたことがないので、気にはしていないが、せっかく飲んでいるサプリの鉄分が無駄になっていることが悲しい。

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