センザンコウという動物のウロコが漢方薬として使われ、リウマチなどの治療に使われているそうだ。
密猟により絶滅の危機にあるという。
2000年から2013年に密猟されたセンザンコウはおよそ100万匹にのぼる。密猟者の主な目当ては、伝統薬の材料となるうろこだ。
うろこは乾燥させ、粉末にして錠剤にすることが多い。中国伝統医学では、母乳の出を良くするほか、関節炎やリウマチの症状緩和などに幅広く使われている。ベトナム、タイ、ラオス、ミャンマーでも、伝統薬の市場に行けばセンザンコウのうろこが売られている。
(中略)
西洋医学の研究でも、センザンコウのうろこの効能は確認されていない。うろこの成分は爪や髪、サイの角と同じケラチンで、人体の生理機能には何ら作用しない。それでも中国の伝統医学書では、体の不調に効果があるとされている。
中国伝統薬の材料 センザンコウ、続く密猟と絶滅懸念 - 日本経済新聞伝統薬の材料として利用されているセンザンコウ。違法取引が最も多い哺乳類で、このままでは絶滅が懸念されている。ナショナル ジオグラフィック2019年6月号では、センザンコウの保護と、今も取引が止まない背景をレポートしている。◇ ◇ ◇センザンコウは、アフリカに4種、アジアに4種、合わせて世界に8種生息する。全身がウロ...
センザンコウは見た目がアルマジロに似ていて固いウロコに覆われているが、形はアリクイに似ていてアリやシロアリを食べる、アルマジロでもアリクイでもない動物。かわいい…。ウロコは確かに何かに効きそうな、神秘的なルックス。
気になるのが「うろこの効能は確認されていない」という一文。
漢方薬は科学的エビデンスが無かったり弱かったりするものもあるが、近年ではエビデンスが集積されているものもある。
エビデンスが弱いから(弱そうだから)絶対飲まないという友人もいるし、長年患ってきた症状が漢方薬で劇的に改善したという友人もいる。
私は病院で処方されたら飲む、効くならどっちでも良い派。
ただ、絶滅危惧種だと知っていたら飲まないと思う。(絶滅危惧種が入った漢方薬が病院で処方されることはないと思うが。)
でも、「これしか効かない!」「これで完治できる!」と言われたら、藁にもすがるような気持ちで飲むのかもしれない。
現在保険適用になる漢方薬は148種類あるようだが、ほとんどが植物由来にみえる。
https://www.nikkankyo.org/seihin/info_pi/all.pdf
一覧から、動物性のものをピックアップしてみると
センタイ(蝉の抜け殻)
トンシ(豚の脂)
ボレイ(牡蠣の殻)
ミツロウ(蜜蝋)
リュウコツ(大型ほ乳動物の化石化した骨で,主として炭酸カルシウムからなる)
これらは潤沢にありそうだ。
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