高額医療費についての記事(読売新聞)

先週の読売新聞の「医療ルネサンス」は、高額医療費についての特集で、興味深かった。

全5回の2日目の記事がリウマチの医療費について。
以下、転載。

重い費用負担(2)「高額療養費制度」 盲点も
 
「関節リウマチ治療薬の負担は重く、家族に申し訳ない」と話す渡部規子さん(千葉市内で) 患者の自己負担が大きくなりすぎないよう、保険治療では、月当たりの患者負担額に上限を設けている。「高額療養費制度」で、70歳未満の一般所得者の場合、限度額は月約8万円(過去1年間で4回目の適用からは月4万4400円)に抑えられている。

だが、この制度にも問題点がある。

2002年に関節リウマチと診断された千葉県の渡部規子さん(45)は、従来の抗リウマチ薬で治療していたが症状が徐々に進行。07年4月、新薬の「レミケード」を使い始めた。

最新技術を駆使して開発された「生物学的製剤」と呼ばれる薬で、炎症や痛みを抑えるだけではなく、従来薬では難しかった関節の破壊も防ぐとされる。関節リウマチ治療には現在、レミケードを含め五つの同種の薬がある。

渡部さんは2か月に1度、通院で約2時間の点滴治療を受けた。治療前はだるさで寝込みがちだったが、痛みや熱が治まり、体が軽く感じた。「これこそ、夢見た生活」と喜んだ。

しかし治療費は3割負担で1回約7万円を超えた。高額療養費制度の限度額には届かないため、まるまる払う。制度が適用されれば4回目からは半額近くに下がるのに、渡部さんのようなケースでは、負担額が7万円を超えたままだ。

薬の効果が薄れたため今は、別の生物学的製剤(月に1回点滴)に変えたが、毎月の自己負担額は5万円を超えることがある。渡部さんは「夫の収入は治療費に消えており、もし夫が病気で倒れたら、生活が破綻しかねない」と話す。

高額療養費制度はまた、年間所得によって上限額が3段階に区分されている。このうち「一般所得者」は、年間所得が200万~300万円程度から700万円程度に当たるとされるが、所得が200万円程度の患者にとっては負担が重すぎるのではないかとの声も強い。一時、負担の引き下げも検討されたが、見送られた。

医療費負担を調査している東大医科学研究所(東京・白金台)特別研究員の児玉有子さんは「もっときめ細やかな制度に見直す必要がある」と訴える。

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連載の1日目の記事には、月額の医療費がレミケードの2~3倍になる新薬も掲載されている。薬代が高くて自殺を考える人や、途中で治療を止めてしまう人がいるという。

もうちょっと安くなればいいのに…。(そうもいかない薬の開発費用)
もうちょっと高額療養費制度でカバーしてくれればいいのに…。(そうもいかないその財源の問題)

コメント

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